ばかものトチの実。


この辺り名産「とち餅」の主役原料、トチの実です。

ええと、ええっと。マジで引くレベルです。
ちょっと、想像を絶してた。なにこのでかさ。

 

栗くらいっていうか、十円玉くらいっていうか、そんな大きさだと思ってましたけど!?

 

山熊田のトチ、おっかねー!

大きいことを、「バカモン」て呼びます。

バカモンなのに(だから)、爺や婆がたははウキウキ☆

 

こんなの成るんだ。

良い意味で、おっかねえっす…。

さてトチの実、ビジュアルはかなり栗っぽいのですが、

そのまま食べると渋すぎて舌がびりびり、ヴエ~!となります。

ちなみに都会の街路樹で多いトチノキは西洋トチノキだそうです。

 

渋抜きして食べらるまでにするには、結構手間も時間もかかりまくる。

それでもお餅にして食べるわけは、クセになる香ばしい風味はもちろんだけど、

田畑ができる平地が限られている山間での、貴重な食べ物だったから。

 

手をかければ美味しく保存もきく、縄文時代から食べ続けられてきたという先人のさすがの知恵、

その壮大なスケールの先っちょが今なんですね。お知恵拝借いたします!

 

 

渋抜きの前に、乾燥保存のための下準備です。

水に浸して一晩おきます。主な目的は、虫を実から追い出すため。

でも見た限りでは虫食い穴はありません。虫的にも渋すぎるのかな?

ネズミやリスは食べないらしい。

 

 

翌朝には、謎の泡ぶくが浮いてきました。

見た感じ、強烈な「アク」っぽそうですが、その感覚を一切裏切らない、強烈な渋が滲みでます。

水に漬けてるだけなのに、豚骨スープ初期レベルのアクの出っぷりに若干たじろぐ。

 

 

ざっと水洗いしたら、天日で干します。

カラカラに干したら、その状態で数年保存ができるそうです。

そうなるまでに、何日も何日も干すのですが、雨が降りだせば慌てて取り込む日々。

今日は曇りときどき雨予報…。陰干し決定。

 

 

「こういう作業、お勤めしながらできるものではないなぁ」

と、山間の兼業農家の限界に憂いを感じつつ、

各々の家を守り続けている爺婆がたの凄さありがたさが、実に浸みたり身に沁みたりしています。

 

渋抜きの工程まで果てしなくまだまだ進めません。

足踏みしながら干す日々、続きまーす。

 

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