土にのっかる赤い玉。


秋が深まるにつれ、この辺りの人たちは忙しさ増し増しです。
冬支度の雪囲いや薪積み、お祭りもあれば収穫もまだまだわんさか。そんな中、朝早くから小俣レディース、軽トラに乗って山間の畑にレッツらゴー!

地面が緑じゃなかったら「温泉湧いた?」と見紛うレベルのモクモクな畑に到着しました。

いやー、モクモクするわけです。
だってほら、

フロントガラス、凍っちゃってますもん。さっむー!日が当たってきた場所から緩やかに霜が溶けていきまして、

もくもくもくもく。びちゃびちゃ冷たい。お湯の湯気なら嬉しいのになー。

というわけで、ここ、村上市小俣のはずれにある、赤カブの畑です。
今日は収穫と赤カブ漬けの仕込みの日。
11/15に行う小俣のそば祭りのための仕込みだよ!


ころりと赤カブ。また小さいのもあって、大きく育っているものをかき分けて選んで収穫。
朝露で手袋ビッショビショ!

 


木々の隙間から差し込むルネッサンスな光が劇的すぎて、レフ板使ったみたいになってますが、ヤラセなしの天然自然な光です。

 

選りすぐりのカブ!

お尻の先っぽから控えめに細く長い根っこが伸びてて、恥じらいすら感じるチャーミングさ。

 


その「恥じらい部分」を容赦なくサクッと切り落とします!

 

「種まき、ちょっと遅かったかしらねえ~、そば祭り分にはちょっとさみしいわねえ。」
と収穫高のかんばしくないさまを憂いている頃、

小俣のレジェンドオブファーマー、こうすけさん登場!(神々しすぎてお日様込み)
なにこのタイミング、救世主かっ!!!

 

「(収穫量)どうだー?」
「ちょっとね、足りないのよ」
「どんだけ足りねえ?」
「あと一袋くらいあれば助かるんだけどもー」
「(こうすけさん、奥さんと相談して)なら、俺んとこから持ってけー」

 

というわけで、

レジェンド畑へ移動!なんだこのみなぎる生命力は。

 

うわ、でっか!

土の上に、ぽこっと乗ってるっていうか、転がってるように、でかいカブがコロコロコロコロ。

 

絵本「おおきなかぶ」を思い出す。その字のまんま、大きいカブだから。
日本が誇る彫刻家・佐藤忠良さんの絵も思い出す。
小俣のレジェンドは、雰囲気がでかい手が、どことなく忠良さんの描いた「おおきなかぶ」のロシアっぽい爺やに似ている気もする。

「もっと持ってけー」カブ畑の主、かぶ主。
かぶ主曰く、小俣レディース畑より2週間ほど早く種蒔いたからでねえか、と。
それだけじゃないでしょ?!
かぶ主の豊富な愛と手間と経験値、レジェンドたる所以はそこでしょ!!!

 

カブ玄人な小俣レディースも、カブ素人の私も、この立派なカブに大興奮!!!
うんとこしょ、どっこいしょ。素早く丁寧な手際が鮮やか!

一袋でOKだって言ってる最中、こうすけさんの奥さんがニコニコモリモリごっそりと、もう一袋分採ってきてくれた。
さすがレジェンドの奥様!器でかいす!!

 

 

コウスケさん夫妻のありがたみを噛みしめつつ、
さて次は、公民館に戻って仕込みです。

外の流しで泥を落とすよ!
小俣の水道は、一つ上流の大代から引いています。ほぼ天然水。つめたーい!

 

さらに室内に運びこみ、たわしで細かい汚れを丁寧に落とす二段洗い戦法。

(…なんか、みんなこっち見てる…。)

 

洗われたカブ達は即座に切り刻まれていきます。

トントントントントン…と、パーカッションライブさながら。

 

本当にかっこいい。

ここでも手際の鮮やかさが抜群に際立ってます。
そして、あの野菜をどうすると美味いとか、昨日テレビで見た番組のおもしろどころとか、どこどこの誰がどうとか、貴重な情報交換も同時に際立って、男性ではこうはいかないよなー、と女性特有の優れたコミュニケーション能力を遺憾なく発揮する場!!!

 

 


このように切って切って切りまくったカブの中身はまだ純白。

 

でっかい樽、3つ分できた!

お酢(甘酢)を入れた途端、パアーッと鮮やかなピンク色になります。
アントシアニーン!!!

 

しっかりした甘酢とピリッと辛いカブの刺激がやみつきになります。

 

 

みんなの頬もピンク色に染めるよう、
おいしくなあれ、おいしくなあれ。

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